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  アメリカ歴史散策(その2)
 
         摩天楼のニューヨーク
                             
        ニューヨークと聞いたら何を思い浮かべるだろうか。 高層ビルが林立しているにぎやかな街をイメージする人が多いにちがいない。 摩天楼がそびえるニューヨークは ニューヨーク州のマンハッタン島という南 北に細長い小さな島にある。日本から行くときは マンハッタンの少し東にあ るジョン・F・ケネディ国際空港から電車かバスを使う人が多い。しかしマン ハッタンを訪れるときの最も感動的なルートは 南のスタテン島からフェリー で行くことだと思う。  マンハッタンとスタテン島はフェリーで結ばれている。 乗船時間は20分余りである。マンハッタンに向かうときは無料 マンハッタ ンから出るときは50セントだったが 数年前から往復とも無料になっている。 十数年前 従兄弟(名前だけが)の田村正和と篠ひろ子が演じた「ニューヨー ク恋物語」というテレビドラマでは このフェリーが雰囲気を盛り上げていた。 mint s01.jpg  フェリーは自由の女神像を左に見なが らマンハッタンに近づく。 自由の女神像の近くには移民管理局のあ ったエリス島がある。飛行機が登場する 前の時代 押し寄せた移民の多くはマン ハッタンから入国した。移民の人達は  自由の女神象を振り仰いで胸をつまらせ ながらエリス島に上陸したであろう。   眼の前に迫ってくる摩天楼  フェリーがマンハッタンへ近づくにつれ 高層ビルの群れが眼の前に迫って くるのは圧巻である。とりわけ高く抜きん出ているのは 世界貿易センタービ ル(WTC)だった。地上110階 443メートルというツインビルの威容 は アメリカの繁栄の象徴として アメリカ人の誇りのひとつだった。 2001年9月11日までは...。  この稿を書くにあたり WTCが失くなった後でフェリーから撮ったマンハ ッタンの写真を持っていないか とマンハッタンに住んでいる日本女性に聞い てみた。その女性はWTCの近くに住んでいたため「...いまだに写真を撮 ろうという気にはなれません」ということだった。 mint s02.jpg  WTCには一度に100人位乗れる大 きな観光用エレベータが2台あり 屋上 から周囲を見下ろすことができた。料金 は約3ドル 110階まで70秒ほどだ った。ちなみに 20年近く前に乗った 池袋のサンシャインビルのエレベータは 48階まで24秒だった という記憶に 間違いがなければ 日本はエレベータの   WTC屋上から見下ろした   速さでは負けていない。         ウォール街付近  発展している都市は海に面しているものが多い。 海上に突き出た都市としてはイタリアのベネチアがあるが 地盤の軟弱な干潟 を埋め立てたので 建物はせいぜい8階建てであり 年々少しづつ沈下してい る。それに比べ マンハッタンは硬い岩盤の上にあるため 数十階建ての高層 ビルが林立してもびくともしない。セントラルパークに行ってみれば 露出し ている硬い岩盤の一部を見ることができる。  ベネチアは車の走らない静かな都市であるが ニューヨークは対照的である。 パトカーと救急車がひっきりなしに走りまわり 騒音が高層ビルに反射してい る。街には独特の臭いがある。歩けば小銭をねだられるが これはアメリカの ほとんどの大都市でみられることで ニューヨークに限ったことではない。 ------------------------------------------------------------------
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